あの人が話していた展示を、帰り道に思い出す。一緒に行けたら、見終わったあとも話せそう。連絡先は知っているし、普段のやり取りもある。今度は自分から誘ってみたい。
そんな場面なら、「いつか行こうね」より、少しだけ先まで書いてみませんか。何をしたいかと、自分が空いている日。今日は、一度の誘いを短い言葉にしてみます。
まず、どんな時間に誘いたい?
一緒に展示を見たいのか、二人でゆっくり話したいのか。思い浮かべた時間によって、誘う場所は変わります。話したいことがあるなら、急いで解散する予定より、お茶の時間を少し取れるほうがよさそうです。まだ二人で会ったことがなければ、昼の喫茶店や、人のいる展示会場から考えることもできます。
相手の好みに全部合わせようとすると、自分は何を楽しみにしていたのかわからなくなる。紗月なら、自分も本当に行ってみたい場所を一つ選びます。「一緒だったら、ここが楽しそう」と思えるくらいの理由で。人気の店や特別な口実を、慌てて探さなくてもいいのです。
前の会話の続きとして
「この前話していた展示、二人で見に行かない? 私は来週の土曜か日曜の午後なら空いてるよ」
共通の話題があるなら、そこから誘えます。「二人で」と書けば、誰と行く話なのかも伝わる。日を一つか二つ出すときは、本当に空いていて、自分も無理なく出かけられる日を選びます。
二人分のチケットや席は、相手も行くと決まってから取るつもりで。展示の会期や予約条件は、誘う前に主催者の案内で確かめます。
短い時間から会ってみるなら
「金曜の帰り、駅前で一時間くらいお茶しない? 予定があれば、またの機会に」
長い外出にはまだ緊張するなら、お茶に誘う言い方もあります。一時間と伝えたら、そのくらいで帰れるつもりで予定を立てる。予定どおり帰れるようにしておけば、相手もその後の用事を入れられます。
「予定があれば、またの機会に」は、自分も今回は見送れるときに添えます。何度も「嫌ならいい」「断っていいから」と重ねると、誘いたいのか取り消したいのか、わかりにくい文になりそうです。短く尋ねたら、あとは相手が会えるかを考える時間にします。
行きたい場所より、会いたい人が先なら
「二人でもう少し話してみたいな。来週、水曜か木曜に夕ごはんはどう?」
はっきりした用事がなくても、二人で話してみたいと言えます。好みがまだわからなければ、会う日が決まってから、食べたいものを聞いて店を選ぶ。その順番でも約束は作れます。
恋心を全部説明するところまで、一通に詰めなくてもかまいません。「みんなで」と書いておいて当日に二人きりにしたり、相談事があると装ったりせず、会いたい時間をそのまま伝える。相手にも、何に誘われたのかがわかる言葉にしたいと思います。
「いいね」のあとに、日が決まらなかったら
返事が「いいね、行こう」なら、うれしい。そのあと具体的な日が出てこないときは、予定を一度確かめられます。「来週なら、土曜と日曜のどちらがよさそう? まだわからなければ、今回は見送ろう」。ここでの「見送ろう」は、今出している予定についての話です。関係そのものを終える言葉にならないよう、今回は何を決めたいのかが伝わる文にします。
「今月は忙しい」と返ってきて代わりの日も出なければ、そこで今回は終えてもいい。「わかった。また都合が合うときに」と返して、翌週、翌々週とこちらから候補を足し続けなくても。相手から具体的な日が届いたら、そのときの自分の予定を見て答えられます。
誘いそのものを断られたら、理由を聞き直して説得せず、返事を受け取ります。連絡を控えてほしいと言われている相手には、この文例を送らないでください。返事がない場合も、別の連絡先へ同じ誘いを送り直すことはしません。
日が決まったら、「楽しみにしてるね」と返したい。どの服で出かけようか、何を話そうか。その楽しみが増えたらうれしいですね。
まだ送る前の今は、「二人で行かない?」の一文まで。自分が一緒に過ごしたい時間を伝えて、相手がどう過ごしたいかを聞く。今度の誘いは、そこから始めます。

