正位置は親密さ、逆位置はすれ違いに注目
正位置はカードの絵が通常の向き、逆位置は上下が逆の状態です。逆位置を使うかどうかは、占う前に決めておきます。普段は正位置だけで読んでいるなら、途中で気になったカードだけを逆位置として読み直す必要はありません。
「恋人」を恋愛で読むための早見表。状況への当てはめは本記事の解釈例です。[2]
正位置
中心となる意味:愛、魅力、調和、価値観に沿う選択
恋愛で考えること:親しさをどう育てるか。自分も望んでいる関係か
逆位置
中心となる意味:不調和、不均衡、価値観のずれ
恋愛で考えること:何が合っていないか。決断を急いだり、相手に合わせすぎたりしていないか

A・E・ウェイトの原著では、正位置に魅力・愛・美・試練の克服が挙げられています。逆位置は失敗や愚かな企て、さらに別の説明として、結婚が阻まれることやさまざまな対立が記されています。昔の占断語には強い表現がありますが、これを引いた人の結婚や恋愛が失敗すると決まるわけではありません。[1]
現代のBiddy Tarotでは、正位置に愛や調和、価値観の一致、選択が挙げられています。逆位置には不調和や不均衡のほか、自分を大切にすることという読みもあります。早見表は、この現代の解釈を中心にまとめたものです。[2]
「恋人」の図柄は、どんな愛を描いている?
ここではライダー・ウェイト・スミス系の大アルカナ6番、VIの「恋人」を基準にします。別のデッキで人物の数や構図が違う場合は、付属の解説も一緒に見てください。
ウェイトは、天頂の太陽、その下で腕を広げる翼ある存在、手前の二人を説明しています。二人は楽園のアダムとイヴになぞらえられ、背後には生命の木と、蛇が巻きつく善悪の知識の木があります。原著が中心に置くのは、人間の愛です。[3]
この絵を恋愛に重ねるなら、「惹かれる相手の前で、どれくらい自分を見せられるか」と考えてみる読み方もあります。話を合わせているだけなのか、違う意見も言えるのか。相手を好きだという気持ちと、自分らしくいられる感覚の両方を見てみましょう。
「恋人」には、選択という読み方もあります。タロット著者ジョーン・バニングは、親密な関係に加え、自分の信念や価値観を問う難しい選択もテーマに挙げています。恋愛なら、どんな関係を大切にしたいかを考える手がかりになります。[4]
ウェイト自身は、男性が美徳と悪徳の間で迷う旧来の図像と、自分の「恋人」の図像を区別しています。「二人の候補からどちらかを選べ」という意味が、必ず絵に描かれているわけではありません。[3]
「相手の気持ち」で出たときの読み方
相手の気持ちを表す位置なら、正位置は惹かれる気持ちや親密さ、逆位置は温度差や関係に対する迷いが読みの候補になります。相手の内心はカードだけでは確かめられません。以下の例を、本人の言葉や普段の関わり方と照らし合わせてみてください。
片思いなら、親しさをどう確かめるか
正位置の読み例は「一緒にいる時間を楽しみ、もっと知りたいと感じている」。会話が弾み、相手からも話題を出してくれるなら、この読みと重なる様子が見られます。自分も会いたいなら、お茶など答えやすい誘いを一度して、その返事を確かめてみましょう。
逆位置の読み例は「親しさはあっても、望む距離や進め方がまだ合っていない」。毎日連絡したい自分に対し、相手は会ったときだけ話す関係を心地よく感じているかもしれません。返信の遅さだけで判断せず、誘いへの返事や、相手から接点をつくることがあるかも見ます。
交際中なら、同じ方向を選べているか
正位置は「二人の時間や関係を大切にしたい」という読みの候補です。相手が一緒に過ごす予定を立てる、こちらの希望を聞く、といった行動があるかを見てみましょう。自分からは「次の休みはどう過ごしたい?」と聞いて、互いの希望を出し合えます。
逆位置は「愛情があっても、望む付き合い方にずれを感じている」という読み方ができます。何について合っていないのかを一つに絞りましょう。連絡の頻度、会う回数、結婚の時期では話し合う内容が違います。「もっと大切にして」だけでは伝わりにくいなら、「週末に会えるか、水曜までに相談したい」のように、希望を具体的にします。
復縁なら、もう一度選ぶための条件を見る
正位置では「親しさが残っている」「関係を結び直すことに気持ちが向く」が読みの候補です。ただ、楽しかった記憶があることと、二人ともやり直したいことは別です。前に別れた理由と、今は何が変わったのかも確かめましょう。カード1枚から復縁の成立や時期までは分かりません。
逆位置では「同じすれ違いへの不安や、やり直すことへの迷いがある」と読む例があります。自分も寂しさから結論を急いでいないか、少し立ち止まって考えてみましょう。相手から連絡を控えてほしいと言われている場合は、カードの向きにかかわらず、その希望を守ります。
「どうしたらいい?」で出たら、自分の選択に戻す
助言として引いた「恋人」は、「相手は私を好き?」への答えとして読まず、自分がどんな関係を選びたいかに当てはめると使いやすくなります。たとえば、会うと楽しいけれど、関係について尋ねると話題を変えられる。そんなときは、次の三つを別々に書いてみます。
- 惹かれるところ:会話が楽しく、一緒にいると時間を忘れる
- 大切にしたいこと:会う約束と、二人の関係について話せること
- 今の選択:もう少し続けたい。ただし次に会うとき、自分の希望を一度伝える
正位置なら「自分が大切にしたいことと、選ぶ行動が合っているか」。逆位置なら「言えずにいる希望はあるか」「自分に無理をさせていないか」。同じ状況でも、問いを変えると見直す場所がはっきりします。二人から選ぶ相談でも、自分が大切にしたい関係の条件を書き出してみましょう。
自分で読むための、1枚リーディングの手順
これから占う人は、先に質問と正逆の扱いを決めてから引きます。カードが出たら、次の四つを順にメモしてみてください。
- 質問を一文で書く。「相手の気持ちは?」なのか、「次に会うまでに、私は何を大切にしたい?」なのかを残す
- 出たカードと向きを書く。「恋人・正位置」。自分のデッキの説明から、気になる意味を一つ選ぶ
- 意味と実際の出来事を分ける。「親密さ」はカードの意味。「相手も次に会う日を提案した」は出来事として書く
- 今できることを一つ決める。「一緒に行きたい場所を伝える」「会う頻度の希望を話す」など、自分で選べる行動にする

記入例:助言として「恋人・逆位置」を引いたら
- 質問:この関係を続けるうえで、私は何を大切にしたい?
- 選んだ意味:価値観のずれ
- 実際の出来事:私は前もって約束したいが、最近は当日のお誘いが続いている
- 次にすること:次の予定を相談するとき、数日前に決められるとうれしいと伝える
カードを引き直す前に、この一行の行動で確かめられることがあるかを見ます。希望するカードが出るまで繰り返すより、最初の問いと読みを残しておくと、後から実際の出来事と比較しやすくなります。
もう少し練習したいときは
別のカードも読んでみたいなら、タロット「月」の恋愛での読み方へ。「恋人」の親密さや選択と、「月」の見通しの立ちにくさを比べると、意味を一つずつ覚えやすくなります。カード選びから始める人には、初心者がタロットを買う前に見る4つのこともあります。
月・星・花など6つの象徴でいまの恋を考える恋のカード占いもあります。引いたあとは、このページの「質問・意味・出来事・行動」のメモに当てはめてみてください。
「恋人」を読んだら、好きな気持ちに加えて、どんな関係を選びたいかを一行残す。正位置でも逆位置でも、その一行が次に話すことを決める手がかりになります。



